快適マネーライフ
銀行とのお得な付き合い方
銀行とのお得な付き合い方(1)
あなたの大事なお金を預けておくところとして、もっとも身近なのはやはり銀行。そんな銀行ですが、どこも同じと思っていませんか。 とくに金融規制が強かった1990年代までに若い時代を過ごした中高年世代は、そう思いがちのようです。
ですが、90年代終わりの金融ビッグバン以降は、同じお金を預けて出し入れするにもいろいろな方法が出てきていて、どれを選ぶかによる損得の差も当然大きくなっています。
この連載で、「銀行とのお得な付き合い方」を考え直してみませんか。
まずはお得な「貯蓄」のしかた。銀行についてよく知ることから始めましょう。
◆ライフプランに合わせて「目的」を考える
誰にでも合う「銀行との付き合い方」はありえません。
年齢、家族構成、価値観。一人ひとりの顔が同じでないようにそれぞれの暮らしのかたちは違っていて、そのスタイルに合った「付き合い方」があるからです。
まず、自分の「ライフプラン(将来設計)」を見つめることから始めましょう。それによってどんな銀行商品を選んだらいいかが変わってきます。
ライフプランを立てるには、今後の「ライフイベント(住宅建設・購入費、子どもの進学・結婚費用、旅行費、自動車などの購入費、老後の資金作りなど)」を試算することが大事。ライフプランについては、家族構成や現在の資産などかんたんなデータを入力すれば将来どのくらいのお金がかかるかがわかるシミュレーションが多くのサイトに用意されています。
試しに「ライフプラン シミュレーション」などで検索してみてください。複数のシミュレーションを試してみることをおすすめします。
自分と家族のライフプランから将来かかるはずの費用を考え、次は「目的」に合った商品探し。それには、貯蓄の目的をはっきりさせなければなりません。
ここで忘れないでほしいのは、「資産運用」全体のなかで「貯蓄」を考えるということ。資産運用には、「貯める」こと重視で安全性の高い「貯蓄」と、「増やす」こと重視でリスクを負って行う「投資(投信、株式、債券など)」があり、それぞれに多くの商品があることです。
資産運用で大切なのは、貯蓄と投資のバランスを取ることといえるでしょう。投資については連載【リンク】「賢いお金の増やし方」【リンク】で学ぶことにして、ここでは貯蓄についてお話ししていくことにします。
なお、貯蓄には銀行や信用金庫などで行う「預金」と、ゆうちょ銀行、農協、漁協などの「貯金」があります。しかし利用者にとって両者はほとんど同じものなので、ここでは区別せず銀行で扱う預金で統一します。
ここで貯蓄の目的を考えてみましょう。おもに次の3つがあげられます。
- 1)毎日の生活費の出し入れ
- 2)安全で中長期的な運用
- 3)将来に向けての積み立て
銀行にはそれぞれの目的に合った商品が用意されています。
◆「商品」の種類・特徴を知る
では、銀行で扱う「商品(金融商品)」にはどのようなものがあるでしょうか。なじみ深い普通預金、定期預金、積立定期などのほか、金融ビッグバンでそれまで銀行では扱えなかった投資信託や保険商品なども販売できるようになり、日本にいながらドルやユーロなど外貨でも預金できるようになりました。
さまざまな商品ができてわかりにくくなったという声もありますが、賢く利用すれば従来の商品よりお得なのは確か。賢い利用者となるには、商品の種類・特徴をよく知ることが大切です。
金融商品は、次の3つの性格で分けることが一般的です。
- 1)安全性:元本が保証されているか(=預けたお金が減ることがないか)。
- 2)流動性:必要なときにすぐ引き出せるか。
- 3)収益性:高収益が期待できるか(=お金が大きく増やせるか)。
このうち、同時に満足できる2つの性格は安全性と流動性だけです。元本が保証されていて必要なときにすぐ引き出せる。おわかりでしょう、普通預金です。
収益性の高い商品は、安全性と流動性が低いのが一般的です。まず、為替差益がある「外貨預金」、株式市場などで大きな利益も期待できる「投資信託」は、ともに元本割れ(資産が減る)の可能性があり安全性に欠けます。また、金利の高い「定期預金」はいつでも引き出せるわけではありませんので流動性がありません。
一般的な金融商品を、安全性・流動性・収益性で分類したのが(図1)です。このなかから自分の目的に合った商品を探してください。
詳しい方法については、この連載の後の回でお話しします。
| 商品の種類 | 安全性 (資金が減ることはないか) |
流動性 (いつでも換金 できるか) |
収益性 (高利回りが 望めるか) |
税金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 元本保証 | 預金保険 の対象 |
||||
| 普通預金 | 〇 | 〇 | ★★★ | ★ | 20%の源泉分離課税 |
| 貯蓄預金 | 〇 | 〇 | ★★ | ★★* | |
| 定期預金 | 〇 | 〇 | ★ | ★★ | |
| 外貨預金 | 〇 (外貨ベースで 元本保証) |
× | ★ | ★★★★ (為替相場変動で 損の可能性も) |
利子に20%の源泉分離課税。 為替損益は総合課税(注) |
| 投資信託 | × | × | ★ | ★★★★ (運用結果次第では 損の可能性も) |
原則20%の源泉分離課税 |
| 金融債 | 〇 | 〇* (保護預かり専 用商品の場合 は対象) |
★ | ★★ | 利付金融債は20%の源泉分離課税。 割引金融債は18%の源泉分離課税。 |
| 金銭信託・ 貸付信託 |
〇* (商品によって 異なる) |
〇* (商品によって 異なる) |
★ | ★★ | 20%の源泉分離課税 |
| 公共債 | 〇 | × | ★ (市場での売却 により換金) |
★★ | 利付債は20%の源泉分離課税。 割引債は18%の源泉分離課税。 |
| 総合口座 | 普通預金と定期預金(または、金融債、金銭信託、貸付信託、公共債)をセットにした商品 | ||||
*商品によって異なります。
◆「銀行」の種類・特徴を知る
銀行とうまく付き合うには、どの銀行を選ぶかは重要です。ここでも、「誰にでも合う銀行」はありません。それぞれの目的に合わせた銀行選びが大事になります。
安全性、機能性の両面から複数の銀行に口座を持つことをおすすめしますが、多すぎても実用的ではありません。詳しい銀行選びについては後の回でお話しすることにして、今回はどんな銀行があるかだけ知っておいてください。
- 1)中央銀行(日本は日本銀行)
- 2)普通銀行(都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、外国銀行、ネット専門銀行)
- 3)信託銀行
- 4)協同組織金融機関(信用金庫、信用組合、労働金庫、農協、漁協)
ここでは、もっとも利用する機械が多い普通銀行を中心に見ていきましょう。( )内の法的な分類が一般的ですが、ここでは用途から大きく5つに分けます。
- 1)全国的な銀行(みずほ、東京三菱UFJ、三井住友などのメガバンク、新生、あおぞらなど)
- 2)地域銀行(地銀、第二地銀、都市銀行でも地域型の埼玉りそななど)
- 3)ネット銀行(イーバンク、ジャパンネット、ソニー)
- 4)外国銀行
- 5)その他の銀行(セブン、じぶんなど)
各タイプの銀行には、それぞれのメリット・デメリットがあります。そのなかでたとえば、ATM手数料で選ぶとか、目的に合った金融商品があるなどの理由で選ぶわけです。
Lifeplan Community
◆お役立ちリンク

